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きつねよめ

2013.09.16.Mon.23:46
きつねよめ 【R15】
作品一覧 二宮酒匂 様)

 跛(びっこ)を引いたえせ山伏・新右衛門は、村を渡り歩き、日銭を稼ぐ貧しい暮らしに、ほとほと嫌気がさしていた。ある日、男は村の社で、しゃべる狐の仔を見つける。その狐を捕らえ、見世物にでもしようとたくらむ新右衛門だったが────。(あらすじ KONA)

 昔話風の、和風FT。ただし、やや大人向け。
 設定や時代がかった言い回しなど、隅々まで作りこまれた中編です。個人的な感想だけど、商業レベルまでいくんじゃないかなぁ。

 新右衛門の、決して善人とは言えない、でも悪者にもなりきれない人物像が良いです。一方の狐の仔、「こがね」は純粋で一途で、かわいらしい。
 そんな彼らのやりとりは、微笑ましくもある。のですが。これ以上はネタバレになるから言えないな!

 全11話、完結済。ところどころに残酷描写があるので、苦手な方はご注意。
 木下順二さんの「夕鶴」や、新美南吉さんの「ごんぎつね」みたいな雰囲気のお話が好きな方は、必読ですよ!
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まだらひめ

2012.06.10.Sun.21:24
まだらひめ
(掲載サイト:SPINGO 佃木犬星 様)

 傀儡子一座の見世物である、孤独な少女ナシ。その半身には、無数の経文「マダラ」が刻まれている。
 ある豪雨の夜、数人の僧が傀儡子一座を訪れたことをきっかけに、彼女は「マダラ」の秘密を知るために旅に出るが────。(あらすじ KONA)

 和風な世界観のシリアスFT。モデルはおそらく平安時代ではないかなー。
 この世界で最下層の「文字なし」として、地を這うような生活を送っていた少女ナシが主人公。序盤の雰囲気はなかなか重いです。

 しかし、彼女と旅を共にする、助さん角さん……もとい、ある二人のキャラクターが登場してから、物語は俄然動きはじめます。
 何というか、水と油なこの二人の、どつき漫才が面白いんです(笑) 彼らの影響で、下を向いてばかりだったナシが、自分が何者なのか、何をしたいのか、ということに次第に向き合っていきます。

 やがてナシの「マダラ」は、彼女を権力争いへと巻きこみ────そこで、彼女が知る過酷な真実と、決意。
 ほどよく敷かれた伏線、オチに至るまで、すごくきれいにまとまっている作品です。「買って良かったー!」って思える文庫を一冊、読み切ったような満足感!
 寺門と宮廷の関係など、世界観もきっちりしてて読みごたえアリ。あるいは気になる三角関係。
 長編・完結済です。少し流血描写があるので、苦手な方はご注意を。
 
 ☆ 続きはいただいたコメントのお礼になります。
 ☆ 返信不要でコメントくださった方々も、ありがとうございました!

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霊験屋備忘録

2012.05.31.Thu.14:09
霊験屋備忘録
(掲載サイト:西の雲 東の花 らっきーからー。 様)

 霊験屋を営む三家の人々と、彼らの公にはならぬ商いの物語。(あらすじ KONA)

 和風オカルトホラーの短編シリーズ。
 猫又を連れた関西弁の英七郎、未来視の能力を持つ葵。この二人がメインでしょうか。ばあさん口調の美少女をはじめ、その他の登場人物もきっちりキャラ立ちしてます。

 この手の退治もの好きだなー。時代は大正あたりでしょうか、和風っていうのも良いですね!
 今のところ話数は多くないので、さっくり読めます。和風好きさんはぜひ。

 ☆ 続きはいただいたコメントのお礼です ☆
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綴命記

2011.10.12.Wed.07:30
綴命記
(掲載サイト: ろく 様)

 樹扇大陸の東の果ての、深い森に囲まれた土地に、瑠璃という里がある。その里を治める如月家の次男は、人々の間で、昼行燈などと揶揄されているが────。(あらすじ KONA)

 和風な世界観のFT。少年少女・戦闘の比率が高めな、ラノベ風味の作品です。
 いやーーーめっさ面白いです!! ちょうこのみこういうの。

 お話の始まりは、高級官吏の娘・紗雪の視点で、ある事件を描いています。
 ほんで! 彼女の友人であり、乾弐班(警察組織のようなもの)に所属する少年、紫呉(しぐれ)が、無茶苦茶かっこかわいいのデス! 若干十五歳ですが、しなやかに強い。同時に、脆さと酷薄さもあわせもっていて素敵。動揺した時とかに、敬語口調が乱れるのがかわいいw
 あと黒髪剣士(厳密には、光の加減によって、藍や濃紺に変わる髪)てとこもめっさツボ!

 そして、お話の脇を固める変態美少女や、義足の青年、傀儡師を目指す紗雪の兄など、どのキャラもたいっへん魅力的。彼らの会話は、意地の張りあいだったり漫才だったりでニヤニヤしますw
 本編後は番外編もぜひ! お饅頭に夢中な親子がかわいすぎ。悶絶。

 あと、文章のレベルもとっても高いです。心理描写を絡めた情景の描き方がすっごく上手い。痛々しい場面すらどこか甘美さが漂います。どこかのラノベのレーベルから発売されててもおかしくないクオリティ。

 今現在は、瑠璃の隣にある玻璃の里に、何やら不穏な空気が……? というところ。ほんと続きが気になります!
 流血表現はわりと容赦ない感じなので、苦手な方はご注意ください。
 連載中の長編。とってもオススメ!

夜伽草子

2010.09.11.Sat.02:13
夜伽草子
(掲載サイト:ムジャンルの王国 ※一部R指定あり さだか 様)

 都から離れた飛騨の深い山中、ひっそりと佇む屋敷がある。そこに住まうのは、花の化生に捧げられた贄の青年。人の世を知らぬ彼に、今宵も化生たちは夜伽を求め、代わりに様々な話を聞かせるのだった。(あらすじ KONA)

 耽美でダークな和風FT。同サイト様でおすすめいただいた 「etc.ロマンス」(トリップ+学園もの+微妙に下克上?) も面白かったので、どちらをご紹介するか迷ったのですが、和風は最近ご紹介が少ないな、てことでこちらにいたしました。

 『若』 と呼ばれる青年と、化生たちの夜伽は、人間とは違うのでちょっぴり残酷デス。でも、『若』はそれを当たり前だと思ってるので淡々と受け止めているんですね。
 そんな世間を知らない彼に、花の化生たちが聞かせる和歌や漢詩などの話が興味深い。特に李白の詩の引用が良くて! 漢詩は詳しくないけど、李白の詩はいっつも魂揺さぶられる・・・!

 刻々と移ろう四季に応じて、花の化生の顔ぶれが変わっていくのが何とも風流でした。中でも紫陽花の毒気、朝顔の初々しさが印象的。
 少し残酷な表現を含むので苦手な方はご注意ください。全十二話、完結。
 サイト様を教えてくださった方、ありがとうございました!

千の夜を越えて

2010.07.29.Thu.01:50
千の夜を越えて
◆HOME→NOVELS→千の夜を越えて とお進みください。
(掲載サイト:Nano 皐月 様)

 ある夜、千夜は庭に訪れた妖(あやかし)に出会った。少女はその妖と一年後に再び会う約束をする────。(あらすじ KONA)

 以前読んだ作品を再発見すると、長いこと会ってなかった知人に再会したような気分になりマス。こちらもそんな感覚でひさびさに読み返した作品です。
 父親に疎んじられ、姉姫とも心を通わせられなかった千夜が知った、たった一つの温もり。それをひっそり大切に思う彼女が切なかったです。 ・・・年取ると涙もろくなるのかな。やべーな。

 そして妖の蒼藍(そうらん)がねーーーー、ほんっとかっこいいのです。クールで大人 (百歳くらい生きてるので当然といえば当然なのですが) なのに、最後の方の照れ屋な彼にズキュンですョ。蜂の巣にされちゃいましたョ。

 主役の千夜、男前な蒼藍の主役二人はもちろん妖の里の面々など、キャラが良いです。里の長、弥栄さんと彼の婚約者・由葉の番外編も読んでみたい。
 上品な文章でとってもおすすめな和風FT。中編、完結済。こちらのサイト様では他に、現代FT 「たまごの恋」 も面白かったです! 年下男の子が好きな方はぜひ

きつねの子

2009.06.02.Tue.02:35
きつねの子
(掲載サイト:土手、橋のした劇場。 ススキノ 様)

 満開の桜の下で出会った、狐の面の子どもと桜に宿るあやかし。幻想的な花街でひっそり紡がれる二人の交流はやがて───。(あらすじ KONA)

 狐面の子ども、「やこ」 と気位の高い桜のあやかし。恋とも呼べぬ彼らの淡い関係が、いつしかお互いの拠り所となっていく様が非常に良かったです! 美しく繊細なお話で、切ないラストにうるっときた。花街の退廃的な空気がいい味出してます。
 番外編 「きつね論議」 もこれまた良いです。 全4話の和風ファンタジー、完結済。

 2chで紹介されていた 「Sorcerer ~さりとて頭に花は咲く~」 や 「薄紅の君」 もとても良かったですし、「無題」、「商運握りし先の果て」 など、この方の短編はどれも大好き! おすすめです。

水中の路

2009.03.11.Wed.01:03
水中の路
(掲載サイト:作品一覧 柚井ユズル 様)

 プールで溺れ、意識を失った律花が目覚めると、そこは戦国の世。とある集落で殺されそうになった律花は、逃げ込んだ山中で八尋と名乗る青年に出会う。(あらすじ KONA)

 こちらの作品、一つの命を繋ぐために他の命を犠牲にする、それをどう捉えるかという問題が物語に何度も出てきます。序盤、助けたヤマイヌの餌にするために、律花自ら兎を殺すシーンが象徴的。肉はスーパーで買ってくるもの、という価値観を持つ現代っ子なので戸惑うのは当然ですが、兎の温かさを感じながら、彼女は自分も他の命の犠牲の上で成り立っていると気が付きます。

 これ、非常に日本的な思想だと思うのですよねー。ここまで 「和風」 と言える小説にネットでは初めて出会ったかも! (作者様がそれを意図しているかは分かりませんが!)

 その後、律花は戦や権力争いに巻き込まれ、繰り返し同様の選択を迫られます。相手を殺さなければ自分や大事な人が殺される世界で、彼女は信念の赴くまま行動します。それは時に 「偽善」 と謗られますが、彼女の体を張った 「偽善」 は、いつしか人の心を動かすのです。

 ・・・でも、難しい事考えなくも無問題! 軽めの文体で、暗い印象はなく読みやすいですし、クールな八尋がすごくかっこいい! 逆ハーになるような、ならないようなモヤモヤ感も好きでした(笑) 長編完結済、アンケートで教えていただいた作品です。

千獄の宵に宴を

2008.09.30.Tue.12:46
千獄の宵に宴を
(掲載サイト:RoicoeuR 緋都 様)

 兄弟として育てられた孤児、汰貴(タキ)と赤坐(アカザ)は、スリをしながら気楽な毎日を過ごしていた。しかし、故郷に戻った二人の前に、斬太(ザンタ)と名乗る隻眼の妖怪が現れた時から歯車が狂いはじめる。地獄の釜が開くとき、前世から続く因縁に決着を────。(あらすじ KONA)

 序盤の汰貴と赤坐の関係がすごく好きだったので、中盤以降の展開はやや残念だったのですが、実質的には、それ以降が本編と言えるかもしれません。変わった能力を持つ妖怪や神様がたくさん出てきて、物語はダイナミックに動き出します。また、汰貴と赤坐以外にも、対になったキャラがお話を深くしていて、とても読み応えがありました!
 それとイラストがめっちゃ好み! この絵師さんで漫画化したら買うわ。キャラ絵もぜひチェックしてみてほしいです!

 長編和風ファンタジーで、番外編がいくつかあります。多少残酷な場面があるので、苦手な方はご注意を。

水、流るる如く

2008.08.20.Wed.09:21
水、流るる如く 【一部R18】
(掲載サイト:Lyrical-mode しゅーこ様)

 受領の一人娘、澪姫は、都で活躍する陰陽師、賀茂保憲の目に止まり、突然の縁談を申し込まれた。澪の父は喜んで縁談を受けるが、当の澪は「これは形ばかりの結婚だ」と保憲から告げられ───。(あらすじ KONA)

 R18指定なので掲載しようか少し悩みましたが、とっても面白いのでご紹介いたします!恋愛ものとしてはもちろん、陰陽師ものの期待にたがわない妖怪譚な展開も良かった ちなみに、保憲の同僚として、かの有名な安倍晴明も出てきます。

 お人好しの澪がすごくかわいいし、何のかんのと澪の世話を焼く保憲はツンデレです(笑) 最後、燃え落ちる屋敷での二人の会話は、めっちゃ感動しました。澪はいい子!
 続編、「あまつそらなる」、「月を離りて」 も完結。単発の番外編もかなり数があって、どっぷり楽しめます!

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